都知事選

都知事選ですね。僕も生涯2度目の選挙に行こうと思います。
現職石原氏は、カジノのあれこれとかディーゼルのなんとかとかをやったりと(詳しくは知らないけども)、遅々として進まないがちなことをがっつり進めるなど評価できる部分もたぶんあるのだとは思うけども、でもさすがに東京オリンピックはないだろ、って思います。もうイケイケドンドンはいいでしょ、ほんとに。
石原氏の人気(があるかどうかは分からないけども)って、やっぱかっこよさとか強さなんですよね、きっと。言いたいことを歯に衣着せぬ物言いでズバッと言う、ズバッとやる。腰の重い役人とは正反対のリーダーシップと行動力に、何か起こしてくれるかもって期待する気もなんとなく分かる。こういう人に引っ張ってもらったら、世界に誇れるかっこいい東京にしてくれるって。あと芸術や文学に造詣が深くて(実際は知らないけれども)、なんというか人生を謳歌している雰囲気がおっさんの少年の心(これ曲者よね)をくすぐるんだろうな。
でも、そういうある種の逞しさを伴う魅力って危ういですよね。やるだけやったのだから結果はしょうがない、っていう考え方になりがちですし。もちろん全否定はしないけども、少なくとも何が優先すべき課題なのか分かりにくい今の東京(≒日本)に対して望む態度ではないと思う。日常のもやっとしたものを吹き飛ばすのではなくて、もやっとしたものとどうやって向き合っていくべきなのかといった地点から考えるような慎重さで望んで欲しい。ギリギリのところで悩みながら判断するように。「世の中なんでもシンプルなんだよ」っていう物言いはいい加減うんざりするし、それだと現実的にも目をつむる範囲があまりにも大きいような気がします。だので、僕としては石原氏を支持することはちょっとむつかしい。っていうか普通にあの傲慢なしゃべり方とか大人として普通に失礼だと思うのだけども。とはいえ、他の候補者もよく知らないんですが。
石原氏以外が知事になった場合、今までに比べて物事の進み方が遅くなったり景気が悪くなったりする面ももしかしたらあるかもしれない。でもそれは分かりやすいデメリットが目立っているだけで、逆に分かりにくいけども重要なメリットが生じているかもしれない。そういうことなんだと思います。僕らは何がちょうど良いのか見極めねばなりません。ちょうど良い、いいですね。同じ曖昧な表現でも、美しい国とか心ある国とかではなくて「ちょうど良い国」、ちょっといいんじゃない?!